トリプルクラウンが日本のIT業界をダメにした
オーストラリアの人気シリーズ、VASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカーのサポートイベントとして、シリーズ創設がアナウンスされていたピックアップ・トラックの新選手権“スーパーユート”が、当初の計画より遅れて2018年の正式発足を目指すことを発表。VASC第7戦タウンスビルの会場でラウンチが行われた。
シリーズ名の“ユート”とは、豪州の自動車市場で馴染みのあるピックアップ・トラックを指すカテゴリーで、これまではホールデン・コモドアなどをベースとしたセダン派生型ユート選手権の“V8ユート”が開催されてきた。
【アンベイル会場には4車種のピックアップトラックが集結した】
そのV8ユートに代わる新選手権として2018年からスタートする“スーパーユート”は、昨今の世界的SUV人気にあわせて、さらにオフロード志向のダブルキャブ・トラックを基本とし、後輪駆動のディーゼルターボ車のみというレギュレーションとなる。
7月8~9日にタウンスビルのパドックで公開されたスーパーユートの概要では、2018年のシーズン初年度に向け、すでにフォード、三菱、マツダ、トヨタ、いすゞの5メーカーがホモロゲーション申請を行ったことが発表され、会場ではすでに完成しているロスストーン・レーシングのフォード・レンジャーと、シーダーズ・レーシングチームのミツビシ・トライトンがアンベイルされた。
本来、このタウンスヴィルにおいて暫定的なオープニングレースを開催する予定だったスーパーユートだが、その計画が遅れた代わりに、新たにマツダとトヨタの参戦をアナウンス。
【『マツダBT-50』は、ピータース・モータースポーツがシリーズへの参戦を表明】
現地で販売される『マツダBT-50』と『トヨタ・ハイラックス』がシリーズにエントリーすることとなる。
そのほか『いすゞ・D-MAX』や『ホールデン・コロラド』といったピックアップモデルもホモロゲ申請を済ませており、参戦チーム次第ではこれらのモデルもシリーズに登場することとなる。
このラウンチイベントに出席したVASCのCEOを務めるジェームス・ウォーバートンと、マネージング・ディレクターのマット・ブレイドは、先日アナウンスした“スーパー5000”に続き、シリーズの繁栄を後押しするカテゴリーに成長するだろう、との期待を語った。
「スーパーユートのマシンが持つ迫力は相当なもので、我々の自動車市場のニーズに完璧にマッチしているだけでなく、ドライビングの観点からもレースを戦うことに特化した優れたエンジニアリングの結実となった。それを手頃な価格で実現しただけでなく、安全性の面でも高いレベルを満たしている」とブレイド。
【ブレーキ周りはもちろん、ダンパーやスプリングも指定部品となる】
市販モデルをベースに、ロールケージ、ギヤボックス、ディファレンシャル、ブレーキ、タイヤ、ホイール、スプリング&ダンパー、ペダルボックスなどは共通部品のコントロール・コンポーネントを一律で採用し、各社独自の4気筒ターボディーゼルにも、Motecと共同でコントロールECUが採用されることとなり、コスト高騰を抑える工夫がこらされている。
【エンジンマネジメントはVASC同様、Motecの汎用品を指定】
【ペダルボックスもオルガン式の共通パーツが用意されている】
2018年の初年度はVASCとの併催を基本に、アデレード500、ダーウィン・トリプルクラウン、タウンスビル400、イプスウィッチ・スーパースプリント、シドニー・スーパースプリント、バサースト1000、ゴールドコースト600、ニューキャッスル500など、全8戦での開催が予定されている。
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